戸田市の合併計画を勝手に考える

本命は、実は「さいたま市との合併」かもしれない

戸田市の合併を考えると、普通はまず蕨市や川口市が候補に出てくる。

地理的には近いし、過去にも県南エリアで合併構想があった。
川口市は実際に2011年に鳩ヶ谷市を編入している。
その流れで考えると、「戸田も川口側に入るのでは?」という発想は自然だ。

でも、戸田公園に住んでいる感覚で考えると、少し違う気もする。

戸田市は、川口方面よりも、実は埼京線沿線の街として見た方がしっくりくる。

戸田公園。
戸田。
北戸田。
武蔵浦和。
中浦和。
南与野。
与野本町。
北与野。
大宮。

こう並べると、戸田市は「東京に近い埼京線沿線の南端」であると同時に、さいたま市南部とかなり連続している街に見える。

特に北戸田は、感覚的にはもう「ほぼ浦和」である。

もちろん行政上は戸田市だ。
でも、北戸田駅周辺から武蔵浦和・南浦和・浦和方面への心理的距離はかなり近い。
戸田市の北側は、川口というより、さいたま市南区・浦和方面とつながっている感じがある。

そう考えると、戸田市の合併先として一番面白いのは、実は川口市ではなく、さいたま市なのかもしれない。


案4:さいたま市と合併する

埼京線沿線を一体で発展させる案

もし戸田市がさいたま市と合併したら、どうなるか。

これはかなり面白い。

さいたま市は、もともと浦和・大宮・与野の3市合併で生まれ、その後に岩槻を編入して大きくなった都市である。現在は人口135万人を超える政令指定都市だ。そこに戸田市が加われば、人口は約150万人規模になる。これは、全国的に見てもかなり大きな都市になる。

この案の最大の魅力は、埼京線沿線を一本の都市軸として発展させられることだと思う。

今のさいたま市は、大きく見ると京浜東北線・宇都宮線・高崎線・埼京線・東北新幹線などが交わる巨大都市だ。
ただし、さいたま市南部から東京方面への成長軸として見ると、埼京線の存在感はかなり大きい。

そこに戸田市が加わると、

大宮
北与野
与野本町
南与野
中浦和
武蔵浦和
北戸田
戸田
戸田公園
そして赤羽・池袋・新宿方面

という流れが、一つの都市戦略として語れるようになる。

これは単なる合併ではない。
**「さいたま市が東京方面へ伸びる玄関口を手に入れる」**という話になる。


メリット1:戸田が「さいたま市の南の玄関口」になる

戸田市がさいたま市に入ると、戸田公園・戸田・北戸田は、さいたま市の最南端エリアになる。

これは悪くない。

むしろ、かなりおいしいポジションだと思う。

今の戸田市は「埼玉だけど、ほぼ東京」という売り方ができる。
でも、さいたま市と合併すると、そこにもう一つの意味が加わる。

「さいたま市なのに、東京に一番近いエリア」

これは強い。

さいたま市のブランドを使いながら、東京アクセスも良い。
浦和・大宮の都市機能も使える。
それでいて荒川沿いの開放感や戸田公園の落ち着きもある。

戸田公園は、さいたま市の中でもかなり特殊なポジションになる。

大宮のような商業中心地ではない。
浦和のような文教・行政中心地でもない。
武蔵浦和のような再開発タワマンエリアでもない。

でも、東京に近くて、水辺があって、ファミリーが住みやすい。
つまり、さいたま市の南の住宅ブランドエリアとして売り出せる。

これは結構強い。


メリット2:北戸田のポテンシャルが一気に変わる

個人的に、一番面白いのは北戸田だと思う。

北戸田は、今でもポテンシャルはある。
イオンがあり、駅前も余白があり、武蔵浦和にも近い。
でも、戸田市単体で見ると、どうしても「戸田市の北の端」という扱いになる。

ところが、さいたま市と合併すると見え方が変わる。

北戸田は、
「さいたま市南部の入口」
になる。

武蔵浦和の次の成長エリア。
浦和・武蔵浦和・北戸田をつなぐ住宅エリア。
大宮・新都心方面にも、新宿・池袋方面にも出やすい場所。

こういう位置付けになる。

今の北戸田は、少し中途半端に見える。
でも、それは「戸田市の中で見ているから」かもしれない。

さいたま市南部の都市軸で見ると、北戸田はかなり重要な場所になる。
「ほぼ浦和」という感覚は、実はけっこう本質を突いている。


メリット3:川口合併より心理的抵抗が少ないかもしれない

川口市との合併は、現実的なようで、戸田市民には心理的抵抗がありそうだ。

なぜなら、どうしても
「川口に吸収される」
という印象になるからだ。

川口は大きい。
人口も多い。
知名度もある。
だから、戸田が川口に入ると、戸田の個性が薄まる感じがある。

一方で、さいたま市との合併なら、少し印象が違う。

もちろん、さいたま市も巨大都市だ。
戸田が小さくなることは変わらない。

でも、川口に吸収されるというより、
「埼京線沿線の一体化」
「さいたま市南部の拡張」
「浦和・大宮・戸田公園をつなぐ都市戦略」
という前向きな物語にしやすい。

これは大きい。

合併は、理屈だけでは決まらない。
住民感情がかなり大事だ。

その意味では、川口合併よりも、さいたま市合併の方が、戸田市民にとっては受け入れやすいストーリーを作れるかもしれない。


デメリット1:戸田らしさが消える可能性はある

もちろん、良いことばかりではない。

さいたま市に入ると、戸田市は巨大都市の一部になる。
人口約14万人の戸田市が、人口約135万人のさいたま市に加わる形なので、都市全体の中ではかなり小さな存在になる。

そうなると、戸田公園や戸田の声がどこまで届くのか、という問題はある。

さいたま市の中心は、やはり大宮と浦和だ。
大宮は商業・交通の中心。
浦和は行政・文教の中心。
さいたま新都心もある。

その中で戸田公園がどこまで存在感を出せるか。

下手をすると、
「さいたま市の一番南の端」
として扱われるだけになる可能性もある。

戸田市単独なら、市役所も政策も戸田市民のためにある。
でも、さいたま市になれば、優先順位はどうしても大都市全体の中で決まる。

これは大きなデメリットだ。


デメリット2:戸田公園のブランドがぼやける

戸田公園という街は、意外と独自のブランドがある。

荒川。
戸田ボートコース。
駅前の落ち着き。
ファミリー向けマンション。
東京へのアクセス。
「ほぼ東京だけど、少しゆるい埼玉」という感じ。

この微妙な立ち位置が、戸田公園の魅力だと思う。

でも、さいたま市になると、どうしても
「さいたま市戸田公園エリア」
になる。

これは便利そうではあるが、今の戸田公園の軽やかさは少し失われるかもしれない。

特に、戸田公園は「さいたま市っぽい街」ではない。
どちらかというと、赤羽・板橋・川口・浦和の間にある、独自の境界都市という感じがある。

この境界感こそが魅力でもある。

さいたま市に入ることで、その独自性が薄まる可能性はある。


デメリット3:行政区名問題が起きる

さいたま市と合併する場合、戸田市がそのまま「戸田区」になるのか。
それとも、南区や桜区と再編されるのか。
ここはかなり揉めそうだ。

個人的には、合併するなら絶対に
「戸田区」
は残してほしい。

戸田公園区でもいい。
いや、さすがにそれはないか。

でも、戸田という地名はかなり大事だ。
これが「さいたま市南区の一部」みたいになると、一気に戸田らしさが消える。

さいたま市戸田区。
さいたま市戸田公園区。
さいたま市南戸田区。

このあたりは妄想としては面白いが、現実にはかなり難しいだろう。


結論:本命は「さいたま市との合併」かもしれない

戸田市の合併を考えると、蕨市や川口市との合併が現実的に見える。

でも、街の未来像として一番ワクワクするのは、さいたま市との合併かもしれない。

理由は、単純な行政効率ではない。

埼京線沿線を一つの都市軸として育てる
という発想ができるからだ。

戸田公園は、東京に一番近いさいたま市。
戸田は、住宅と物流と生活のバランスエリア。
北戸田は、ほぼ浦和であり、武蔵浦和の次の成長余地。

こう考えると、戸田市は単なる小さな自治体ではなく、
さいたま市が東京方面へ伸びるための最後のピース
にも見えてくる。

もちろん、現実には簡単ではない。
戸田市は単独でも十分やっていける街だし、合併すれば戸田らしさが薄まるリスクもある。

でも、妄想としてはかなり面白い。

川口に吸収される戸田。
蕨と地味にまとまる戸田。
足立区と荒川都市圏を作る戸田。

そのどれよりも、
さいたま市と組んで、埼京線沿線都市として発展する戸田
の方が、未来の絵としては一番きれいかもしれない。

戸田市は、東京に近い。
でも、さいたま市にも近い。

この中途半端さを弱点と見るか。
それとも、伸びしろと見るか。

戸田公園に住む身としては、やっぱり後者だと思う。